〇〇力

 『本気』『元気』『ヤル気』のように『気』のつく単語が数えきれないほどあるように、『営業力』『企画力』『推進力』のように『力』のつく単語も無数にあるように感じます。

 

 『気』がつく単語はやや抽象的というか、目に見えないものを表わすのに使われている気がします。

 まぁ『気』そのものが目に見えないので当たり前っちゃアタリマエですが。

 

 一方、『力(リョク)』のつく単語はそのものズバリで能力を表わすのに使われています。

 まぁ同じ力でも『チカラ・ヂカラ』と読む場合は、ちょっとニュアンスが変わってくる感じがしますがね。

 例えば『目力』『馬鹿力』なんかは、第三者から見た表現のような感じがします。

 

 毎年夏になると、様々な催し物(イベント)が企画され、実行・実施されます。

 その多くは『例年』『恒例』といった『周知されたイベント』だったりするのですが、中には『お初イベント』もあるわけです。

 

 今では恒例化したイベントも最初は“お初”だったので、何かしら新しいことを始めようと企てる人たちは、まず恒例になっているイベントの主催者や実行委員の方々に聴いてみることから始めるのが効率的だと思うのです。

 

 企てている内容が“世界初”であったり、“本邦初”であったりすれば、先哲に聴くことも困難かも知れませんが、そうでなければ聴く方が賢明だと思います。

 

 そうして集めた様々な意見やアドバイスの中から取捨選択をして、多方面から検証し、外部の声も届きやすい環境を整えて、可能であれば模擬催事をやってみる。

 ただ、企画内容によっては模擬ができない場合もあります。

 その場合にとても重要になるのが『想像力』だと感じるのです。

 

 繰り返しになりますが『世界でまだだれもやったことがないような企画』でない限り前例は必ずあるので、企画内容やその規模や場所などが似た企画を探して、その時の様子を調べ、できるだけ多くの仲間と共にその類似参考企画の様子を想像し、これから自分たちがしようとする企画内容に具体的に落とし込んで、安全面を第一とし、第二にイベントに来てくれるだろう人々の満足度を高めるための対策を取り、さらにスタッフが効率よく動けるための対策を取ってと、これらすべてが想像力にかかるわけです。

 

 これらをマジメにせずに、企てる側の都合だけで企画立案から実行までをやってしまうと、例年とか恒例からは程遠いイベントになってしまうでしょう。

 

 もちろん企てる側が、ハナから1回ポッキリで入場料かけることの予想来場者数からなる予想売り上げ額を達成することしか考えていないなら話は別ですが、その場合の企てる側(それが企業であれ個人であれ)のその後の信用度やら好感度やらは地に堕ちるでしょうね。

 

 『こんなこと言われたら嫌な気持ちになるだろうなぁ』『こんなことしたら傷つくだろうなぁ』というのも想像力。

 想像力が生み出すチカラに抑止力なんてのもあります。

 

 想像力を正しく鍛えれば、世の中まちぃ〜っと生きやすくなるかもですね。

 

 ホテルマン時代は想像力を駆使していましたが、今は見えない“氣”を相手に仕事しています。