疼痛伝説

 疼痛(とうつう)、やまいだれが重なっているだけでヤな感じですね。

 この疼痛に悩まされ苦しんでいる方は本当に多く(私もその一人ですが)、特にその痛みが長期化した“慢性疼痛”となると、生活の質を低下させるだけに止まらず、気分が塞いでしまい、その結果“うつ状態”になることも指摘されているところです。

 

 この慢性疼痛(腰痛や肩こりも含む)が社会に与える影響も大きく、その経済損失たるや膨大な金額に昇ります。

 もちろん単純にお金に換算できないことなども加味すると、疼痛緩和は日本にとっていや、人類にとって喫緊の課題でもあるのです。

 

 その痛みの発生機序(原因やキッカケ)は様々ですが、予防できるものがあるのも事実です。

 

 ここから先は、予防とセルフケアの観点からアドバイスさせていただきます。

 まずは運動です。

 キツく感じる運動でなくても結構です。(高負荷のかかったキツい運動はケガの元ですから)

 最低週2回(2日)のウォーキングやサイクリングなどの運動を3週間以上にわたり継続することが肝要です。

 『今の時期は雨の日が多いし』という声をよく耳にしますし、私も自分への言い訳によく使いますが、部屋の中でもスクワットはやれます。

 

 この軽めの運動のメリットは計り知れず、メリットを列挙するいとまがないほどです。

 それでも2、3挙げるとするならば『お尻や太ももといった下半身の大きな筋肉を動かすことで効率よくカロリー消費ができる』『痛みに対する感度を下げることができる』『第二の心臓と言われるふくらはぎが動き血行を促す』『運動すると痛みとともに気分も快方する』などなど、まだまだたくさんのメリットがあります。

 一方『活動性の低下は慢性疼痛につながる』という研究結果も発表されています。

 

 ただ、わかっちゃいるけどやめられないと同様に『わかっちゃいるけどやらない』のも人情として理解できます。

 なので是非『報酬(ご褒美)』を設けてください。

 

 第一目標である3週間目を見事クリアした暁には、自分へのご褒美もしくはがんばった相手へのご褒美を決めて取り組んでみてください。

 

 ここで注意していただきたいのは、痛みが強い時は無理をしないこと。

 無理して運動しても鎮痛抑制効果が上がらないこともわかっていますので。

 

 継続した軽めの運動が慢性疼痛を和らげる。信じるか信じないかはあなた次第・・・

 

 先週末大阪に行き、患者さんの利益につながる様々な情報を受け取って戻ってきました。

 これからも得たものを治療に来てくださるみなさんへ還元してまいります。

 

 あべのハルカスからの夕焼けとパナソニックミュージアムはいい思い出です。