趣味趣向

 先日髪切りに行った時のこと。

 美容師さんがぼくに『来月鹿児島にハナ○グミのライブ観に行くんですよ。』と嬉しそうに言ってきた。

 ぼくが『奥さんとですか。』って尋ねると、『はい。仕事終えて車走らせます。』って嬉しそうに返事をくれた。

 

 ぼくも件のアーティストは好きで、車内で流れる確率は高く、家族(特にかみさん)からはやや“飽きた感”を感じていたこの頃。

 帰宅後かみさんに『今度ライブ行くって。』と、美容室での会話を伝えると、決して羨ましそうではないので、ここぞとばかりに聴いてみると『あんまり好きじゃない。』との返事に心の中で『やっぱりぃ〜』。

 

 当たり前ですが、かみさんとすべての趣味趣向が合致する訳なく、音楽だけに限って言うと、かみさんが独身時代に買っていたCDで、ぼくの所有するCDとかぶっていたのは“奥○民○”くらいだった。

 育ってきた環境(家族構成も含め)が違うから当たり前っちゃあ当たり前だし、年齢も5歳違うから、流行の音楽の5年差って大きいのよね、意外に。

 

 そう考えると、音楽って、言葉と同じくらい“なにを耳にして育ったか”が重要になってくると思ったり。

 

 音楽を聴く家庭、そうでない家庭。

 家にステレオや楽器がある家庭、そうでない家庭。

 子どもになにを聴かせて育てるかによって、将来聴く音楽や思考などに影響を及ぼすこともあるのかなぁ。

 お腹に赤ちゃんがいる段階からクラシックを聴かせることをすすめる本なども存在するしなぁ。

 でもこういう研究って、追跡調査しにくいよなぁ。

 

 こんなこと書いてるぼくですが、ドライブ中に“子どものために良質な音楽を”なんて考えてBGM選曲をした試しもないし、子ども用のアニメ主題歌CDを買ったことも借りたこともない。

 常に自分が聴きたい音楽を流し続けた自己中心的かつ独裁的な父親です。

 ただ、“日曜午後の黄昏時”はFMラジオに切り替えます。

 

 数年前、家でぎょうざの餡をこねくり回している次女(当時小4)と長男(当時小1)が『ぎぶるうぇい♪ぎぶるうぇい♪ぎぶるうぇいなぅ♪ぎぶるうぇい♪ぎぶるうぇい♪ぎぶるうぇいなぅ♪・・・』って口ずさみながらリズムを取っていた時は、少し複雑な気持ちになったけど。